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投資制度

投資促進機関

日系企業が登録を行なう主な機関は以下の通りです。

■ 投資委員会(BOI: Board of Investment)

      フィリピン政府が毎年承認する投資優先計画(IPP: Investment Priorities Plan)に基づく国内及び外国からの投資を取り扱う。地域本部(RHQ: Regional Headquarters)及び地域事業本部(ROHQ: Regional Operating Headquarters)の登録も取り扱う。

■ フィリピン経済区庁(PEZA: Philippine Economic Zone Authority)

      PEZA管轄下の特別経済区の投資を取り扱い、主に輸出型事業がその対象となる。

■ スービック湾首都圏庁(SBMA: Subic Bay Metropolitan Authority)

      スービック湾自由港への投資を取り扱い、主に輸出型事業がその対象となる。

■ クラーク開発公社(CDC: Clark Development Corporation)

      クラーク特別経済区及びクラーク自由空港への投資を取り扱い、主に輸出型事業がその対象となる。

規制、奨励

 

(1) 外資に関する規制

 フィリピンは外国投資に関して「原則自由」というスタンスをとっていますが、憲法及び特別法に基づき外国人による投資及び所有が禁止・規制されている分野や、安全保障、防衛、公衆衛生、公序良俗の脅威、中小企業保護の観点から外国人による投資及び所有が規制されている分野について、外国投資ネガティブリスト(Foreign Investment Negative List)を発行し、特定の事業もしくは業種に制限を課しています。ネガティブリストは2年ごとに改訂され、2016年3月現在、2015年5月発行の第10次外国投資ネガティブリストが最新版となっています。

 

第10次外国投資ネガティブリスト(2015年5月発行)   (←こちらをクリックしてご覧ください。)

 

(2) 外資に関する奨励

 日系企業が活用する主な投資奨励・優遇措置は以下の通りです。

 

① 1987年オムニバス投資法(The Omnibus Investment Code of 1987)及び改正法に基づく優遇措置

 「1987年オムニバス投資法」及び改正法は、優遇措置を伴う外国及び内国の投資に関する基本的な法律で、担当機関は投資委員会(BOI: Board of Investment)です。オムニバス投資法に基づく優遇措置には税務上の優遇措置と、その他の優遇措置があり、主なものは以下の通りとなっています。

 

■ 法人所得税免税期間(ITH: Income Tax Holiday)

ノンパイオニア事業は4年間、パイオニア事業は6年間にわたり法人所得税が免除されます。パイオニアとは以下のように定義されています。

  1. 商業ベースでフィリピン国内で生産されたことがない、または現在生産されていない商品、製品、原材料の製造、加工、生産
  2. 物質や原材料を、別の原材料または完成品に生産もしくは転換するデザイン、公式、体系、方法、プロセス、システムをフィリピンで新たに使用すること

その他に以下の条件を満たす場合、8年間を上限とし、それぞれの条件につき1年間ずつITHの延長が可能です。

  1. 操業開始から初期3年間の平均純外貨収入が50万米ドル以上の場合
  2. 前年度の資本財と労働力の比率が、一人当たり10,000米ドルを超えない場合
  3. 前年度までの原材料の現地調達率が、総費用ベースで平均50%以上である場合

 

■ 資本財及び原材料の輸入及び完成品の輸出に関する税関手続きの簡素化

■ 委託設備の無制限利用

■ 一定数の外国人管理者への特別ビザの発給 など

 

フィリピン政府は「投資優先計画(IPP)」を定期的に発表しており、これに該当する分野の投資及び事業であれば投資委員会(BOI)からの投資優遇策が与えられる可能性があります。

 

② 1995年特別経済区法(Special Economic Zone Act of 1995)に基づく優遇措置

 フィリピン経済区庁(PEZA:Philippine Economic Zone Authority)に登録する企業及び事業に関する法律です。

 フィリピンに進出する日系企業の多くがPEZAの優遇措置を活用しています。事業内容に応じてPEZA登録カテゴリーが細分化されており、優遇措置も異なります。代表的な例として、輸出型製造業(Economic Zone Export Manufacturing Enterprise)とITサービス企業(IT Service Enterprise)に付与される主な優遇措置は以下の通りとなっています。

 

■ オムニバス投資法及び改正法に基づく法人所得税免税期間(ITH: Income Tax Holiday)

■ ITH終了後の5%総所得税(5%GIT: Gross Income Tax)

『総所得』の5%(中央政府3%、地方自治体2%)の特別所得税で、『総所得』とは、特別経済区内の事業活動により得られた総売上高、総収入から販売割引、返品、引当金、売上原価を控除し、管理費および偶発損失を控除する前の数字を指します。

■ 付加価値税(VAT: Value Added Tax)のゼロレート適用

■ 関税、輸入VATの免税

■ 資本財及び原材料の輸入及び完成品の輸出に関する税関手続きの簡素化

■ 委託設備の無制限利用

■ 一定数の外国人管理者への特別ビザの発給 など

 

③ 1992年基地転換開発法及び2007年基地転換開発法改定法に基づく優遇措置

 スービック特別経済区のスービック湾首都圏庁(SBMA、Subic Bay Metropolitan Authority)やクラーク特別経済区及びクラーク自由空港のクラーク開発公社(CDC、Clark Development Corporation)などに登録する企業及び事業に関する法律です。

 主な優遇措置は以下の通りとなっています。

■ 5%総所得税(5%GIT: Gross Income Tax)

『総所得』の5%(中央政府3%、地方自治体2%)の特別所得税で、『総所得』とは、特別経済区内の事業活動により得られた総売上高、総収入から販売割引、返品、引当金、売上原価を控除し、管理費および偶発損失を控除する前の数字を指します。

■ 付加価値税(VAT: Value Added Tax)のゼロレート適用

■ 関税、輸入VATの免税

■ 資本財及び原材料の輸入及び完成品の輸出に関する税関手続きの簡素化

■ 委託設備の無制限利用

■ 一定数の外国人管理者への特別ビザの発給 など

 

④ 地域本部及び地域事業本部への優遇措置

 地域本部(RHQ: Regional Headquarters)及び地域事業本部(ROHQ: Regional Operating Headquarters)はオムニバス投資法及び改正法に基づく形態です。

 

 RHQとは国際的貿易活動に従事している多国籍企業の管理部門を担う事務所です。アジア太平洋地域及びその他の外国地域の子会社、支店及び関連会社に対して、監督、連絡及び連携を行なうセンターとして機能し、フィリピン源泉の所得を稼得しないものです。

 RHQの主な優遇措置は以下の通りとなっています。

■ 法人所得税の免除

■ 物品又はサービスの購入、及び動産、不動産のリースに掛かるVAT免除

■ その他にROHQと共通する優遇措置(下記ご参照ください。)

 

 ROHQとは、フィリピン国内、アジア太平洋地域及びその他の外国地域の関連会社、子会社、支店に対して特定サービスを提供し、サービス料を稼得することができるものです。提供可能なサービスは以下の通りです。

  • 一般管理及び企画
  • 事業計画立案及び調整業務
  • 原材料・部品の調達
  • 企業財務コンサルティング
  • 販売管理及び販売促進
  • 研修及び人事管理
  • ロジスティックス(物流業務)
  • 研究開発及び商品開発
  • テクニカル・サポート及びメンテナンス業務
  • データ処理及び通信

 ROHQの主な優遇措置は以下の通りとなっています。

■ 法人所得税10%の優遇税率の適用

■ その他にRHQと共通する優遇措置(下記ご参照ください。)

 

 RHQ及びROHQに共通する主な優遇措置は以下の通りとなっています。

■ 全ての地方税、諸手数料の免除(構築物、設備に対する固定資産税を除く)

■ 訓練用教材及び設備の免税輸入

■ 自動車の輸入(ただし、通常の税が課せられる)

 また、RHQとROHQの駐在員に対しては以下の優遇策が適用されます。

■ 特別ビザの発給

■ 外国人駐在員の給与、賃金、報酬等に掛かる低率15%源泉徴収税率

■ 家財道具の免税輸入

■ 外国人従業員と同等の地位にあるフィリピン人従業員についても低率15%源泉徴収税率適用

 

 なお、本項の情報は一般情報であり、詳細及び適用につきましてはあらかじめご確認いただきますようお願いいたします。