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労働事情

雇用情勢

■概要
人口約2.3億人(2007年時点)の約60%がジャワ島(面積はインドネシア全体の約7%)に居住しています。人口増加率(年平均)は、1990年代から2007年にかけて低下傾向にあるものの、労働年齢人口(15歳以上の就労可能人口)は逆に約1.3億人から1.6億人に増加しています。
労働市場への新規労働者数は年間約3百万人程度と推定されています。安価な未熟練労働者を中心に供給が続く一方、失業者数は、1997年のアジア通貨危機以降2000年代半ばにかけて約4百万人から10百万人超にまで増加しました。インドネシアでは不完全就労者(労働時間が週35時間に満たない者)が就労者全体のかなりの部分を占めているともいわれ、経済成長による雇用の創出が重要な課題となっています。
■外国人労働者の就労
外国人労働者の就労には労働大臣の許可が必要となり、労働大臣が決定する特定の職務・期間に限定されています。また、専門知識や技術の他、インドネシア文化への理解を含む能力基準を遵守しなければなりません。
■外国人従業員雇用計画(RPTKA)承認書
インドネシアで事業を行う外国企業、インドネシア法に基づき設立された法人、社会・教育・文化または宗教団体等および各種駐在員事務所には、外国人従業員雇用計画(RPTKA)承認書の取得が義務付けられています。RPTKAには、雇用主の身分、外国人従業員の役職・賃金・人数・雇用期間、就労地、外国人従業員の指導を受けるインドネシア人見習いの指名および教育・研修プログラム等に関する計画を記載し、会社設立書類、事業認可書、インドネシア人見習いの指名書その他所定書類を添付のうえ労働当局に提出します。
外国人の雇用計画人数が50人以上の場合は国内労働者育成・配置総局長、50人未満の場合は労働者提供・雇用局長によってRPTKA承認書が発行されます。 RPTKA承認書の有効期間は最長5年で、国内労働市場の状況に応じてさらに同期間の延長が認められます。
■雇用主の補償金支払い義務
外国人労働者の雇用主は、インドネシア人労働者の技能開発基金(DPKK)として政府に対して補償金の支払いが義務付けられています(外国人労働者1人当り月額100ドル)。ただし、政府機関、外国代表部、国際機関、社会団体、宗教団体および教育機関の特定の役職には適用されません。
■労働者社会保障制度(JAMSOSTEK)
1992年制定のJAMSOSTEKに関する法律と同様の社会保障制度に派遣元で加入している外国人には、当該加入証拠書類(原本)の提示を条件にJAMSOSTEK加入を免除されています。

外国人雇用規制

外国人が銀行において就ける役職は、当該銀行の種類・形態別に以下4通りに区分されています。
①外資の出資比率が25%以上の銀行の場合
取締役、監査役、エグゼクティブまたは専門家(コンサルタント)
②外資の出資比率が25%未満の銀行の場合
原則として専門家(コンサルタント)のみ
③外国銀行の支店の場合
原則として支店長または専門家(コンサルタント)のみ
④外国銀行の駐在員事務所の場合
主席駐在員(Chief Representative)または専門家(コンサルタント)のみ
銀行において就労する外国人は、担当する分野の経験・知識を有し(ただし人事部門の担当は不可)、外部の第三者企業の役職を兼務していないこと等の条件を満たしていなければならず、雇用期間は最長3年(ただし1回のみ1年延長可)と規制されています。さらに、エグゼクティブまたは専門家(コンサルタント)職の外国人を雇用する銀行には、当該外国人行員からインドネシア人行員への教育・研修の実施などにより、知識・ノウハウの移転がなされるよう保証することが義務付けられています。

ビジネス上の付き合い方

人件費

国内の各都市・州ごとに最低賃金が定められています。地域間格差が大きく、2008年時点で最も高いのはジャカルタ(月額約97万ルピア)で、最も低い中部ジャワの約2倍となっています。また、製造業の一般職工の場合におけるジャカルタおよび周辺国諸都市の比較では、シンガポールの5分の1以下、クアラルンプール(マレーシア)の約2分の1と格差がありますが、バンコク(タイ)およびマニラ(フィリピン)とはほぼ同水準となっています。

労働者の意識

1990年代まではストライキが多数発生していましたが、1998年に労働組合の設立が自由化されたことに伴い、最低賃金の大幅な引上げなど労働者環境が改善されたことなどから、2000年代に入ってからはストライキの件数は低下傾向にあります。現在では、全インドネシア労働組合総連合(SPSI)を初めとする多くの労働組合が設立・登録されています。
国民の約90%がイスラム教徒のため、就業時間内に少なくとも2回のお祈り時間(1回当たり約15分)を考慮する必要があります。