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第5回 目標と予定がない①

どうしたら「利益を出し続ける」会社になれるのか
第5回 目標と予定がない①

目標を持って、その目標を達成するために計画して、それに基づいて行動すること。難しいことではありますが、これができる「人」は成功する可能性が高まります。目標や、それを達成するための計画なしに行動しても、結果として何かを達成することは難しいということを、多くの人は経験しているのではないでしょうか。

これは「人」も「会社」も同じです。

利益を得ること。従業員を大切にすること。お客さんを幸せにすること・・・ 。

会社によって異なりますが、それぞれ何かの目標があるはずです。ただ多くの会社では社長や幹部社員がそれを漠然と思っているだけで、明確にして、全社に掲げて、共有している会社は必ずしも多くありません。ましてやそれを達成するための行動予定である事業計画を作成して、利用している会社となると、さらにその数は限られます。

 

私は未上場会社が株式上場するためのお手伝いを行っていますが、上場会社と多くの未上場会社にはいくつかの違いがあると感じています。事業計画を「経営管理の道具」として利用しているかどうかも、その違いの一つです。

株式を上場するためには、証券会社や証券市場から、それにふさわしい会社かどうかの審査を受ける必要があります。その重要なポイントの一つが、「合理的な事業計画を策定して、それを遂行するために必要な事業基盤、特にPDCAサイクル(Plan=計画、Do=行動、Check=評価、Act=改善)が整備・運用させているか」という項目です。

 

「うちの会社は上場会社とはまるで違うのだから、事業計画なんて関係ない」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。確かに上場会社では、業績予想を市場に対して公表しており、それに伴って株価が変動するため、株主のために「目標とする利益」を達成する必要があります。具体的には、上場会社は予算を達成するために行動する必要がありますし、もし業績予想と実績の売上高が10%、利益が30%以上変動する場合には、業績予想の修正を開示する必要があります。このため、上場会社では予想を達成するための経営管理ツールとして、事業計画を利用するのです。

 

でも利益を出すことが求められることは、上場していない会社でも同じです。多くの会社では、銀行から業績の開示を求められるだけでなくて、時には業績の改善を求められます。また利益ではない目標を持っている会社もあるでしょう。さらに目標が仮になかったとすれば、本当にそれでよいのでしょうか?

これだけ不確実な時代において、現状を維持するために、多くの会社が苦労していることを私は知っています。また現状から抜け出す必要がある経営者は、そのための努力をしていますが、現状を変化させることは大変なことです。ここで考えるべきなのは、上場会社も非上場会社もそれぞれ目標を持って、それを達成するために行動すべきであり、特に上場会社では「予想利益」という目標を達成するために、事業計画を利用しているということです。

 

「目標を達成するために、事業計画を有効に利用する」とは、単に事業計画を策定するのではなくて、PDCAサイクルを有効に機能させるということです。事業計画は策定しただけではまさに「絵に描いた餅」。どれだけそれを実現できるのかがポイントです。

具体的には

①その目標を明示して、
②目標を達成するための予定(事業計画)を策定し、
③構成員に目標と予定を理解してもらって、
④構成員個人の役割を明確にしたうえで、
⑤個人の行動の達成度を測定・評価して、
⑥不足がある場合は修正を求める、

 という一連の活動です。

 

「人」と「会社」には共通点があるということを冒頭に言いましたが、異なるのは「人」が一人なのに対して、「会社」が複数の人の集合体であるということです。「会社」が目標を達成しようとする場合、「どれだけ多くの構成員を巻き込むか」がポイントになります。

このためには合理的で、かつ具体的な事業計画を活用することが有効なのです。

 

繰り返しになりますが、事業計画は上場会社のためだけにあるのではなくて、全ての会社にとって有用な経営管理ツールです。私は目標を達成するために、少しでも多くの会社が事業計画を利用すべきであると思っています。

ただ目標を達成するために事業計画を利用するためには、いくつかの「コツ」があります。

次回はその「コツ」について考えてみましょう。

 

以 上

 

【初掲載】

ウェブサイト 「イノベーションズアイ」 コラム 「どうしたら「利益を出し続ける」会社になれるのか」 (第5回) 2017年5月12日

(弊社関連会社 朝日税理士法人執筆)

 

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