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タイの付加価値税④-タックス・インボイスの発行と受領(タイの税金)

前回(4月4日付)のブログでは、タイの付加価値税は「インボイス方式」を採用していることをご説明しました。   この方式では、納税義務者(3月25日付のブログ参照)は物品の販売やサービスの提供の際、売上タックス・インボイスを発行する必要があります。   また、仕入控除のためには、物品の購入やサービスの享受の際、仕入等に係るタックス・インボイスを受領する必要があります。よって、納税義務の無い店などから購入等を行った場合は仕入控除ができないことにご注意下さい。   IMG_0550タイの書店   ≪売上タックス・インボイスの発行≫   物品の販売やサービスの提供の際には、常に、その種類、販売商品や提供サービスの価格などを詳しく記したタックス・インボイスを発行しなければなりません。   タイ歳入法ではタックス・インボイスを発行する時点(課税点といいます)が次のように定められています。
  1. 物品の販売

物品の出荷

物品の所有権の移転

対価の受領

タックス・インボイスの発行

*例えば、納品が先で請求が後になる場合においても、納品時にタックス・インボイスを発行する必要があることに留意が必要です。

  1. サービスの提供

対価の受領

サービスの使用

タックス・インボイスの発行

  ≪仕入等に係るタックス・インボイスの受領≫   相手先から発行されるタックス・インボイスは税金還付請求のための証拠書類となりますので、タックス・インボイスとしての記載要件が整っていることを確認する必要があります。ただし、輸入についてのタックス・インボイスは、以下のように領収書が代用されます。  

項目

タックス・インボイスとして

代用される証拠書類

タイへの物品の輸入

通関時に関税局が発行した領収書

タイへのサービスの輸入

(日本の親会社に支払うロイヤルティや技術指導料、タイで使用する機械の国外における修理費用等)

該当するVATの納税時(送金月の翌月7日までに通常のVAT申告とは別の申告書を使い行います)に歳入局が発行した領収書

    ◆タックスインボイスの原則的記載要件
  1. 「Tax Invoice」の明記
  2. 発行者(売り手)の名称、住所、納税者番号(Tax ID)
  3. 相手方(買い手)の名称及び住所、(2014年より)Tax ID
  4. 「Tax Invoice」の番号とあれば冊ナンバー
  5. 物品、サービスの内容や種類、数量、金額
  6. 上記に係るVATの金額(別建て表示)
  7. 「Tax Invoice」の発行年月日

(上記記載事項は、すべてタイ語、タイ通貨、及びタイ数字、もしくはアラビア数字によるものとする。)

  以上、タイの付加価値税について4回にわたりご説明しました。ご質問等ございましたら、「資料請求・お問い合わせ」 より、お気軽にお問い合わせください。

タイの付加価値税(VAT)③-インボイス方式(タイの税金)

今回も前2回に引続き、タイの付加価値税(Value Added Tax:VAT)をご説明します。 IMG_0385 日本の消費税では、「帳簿方式」が採用され、会計帳簿の記録を基に消費税の申告が行われます。これに対し、タイのVATは、「インボイス方式」が採用され、タックス・インボイスという証憑を使って税務申告を行います。   国際税務ブログ48MJ12図表【タイの付加価値税③】   VATの計算は、まず、取引ごとに相手に発行したタックス・インボイス(売上のタックス・インボイス)と、相手から受領したタックス・インボイス(仕入のタックス・インボイス)を、毎月集計します。そして、それぞれのVATの合計額を転記することにより、月次のVAT申告書(Phor Phor 30 : PP30)を作成します。   このVAT申告書は、毎月翌月15日までにタイの税務当局である歳入局へ提出する必要があります。その際、売上に係るVATが仕入に係るVATよりも多ければ、その差額を納付します。VATがゼロであっても、申告書の提出は必要です。   逆に仕入に係るVATが売上に係るVATより多い場合、還付請求することができます。ただし、還付を受けるには税務調査を受ける必要があるため、多くの場合、実務上は調査を避けてマイナス額を翌月に繰越すことが行われています。   タイのVATの制度は、日本の消費税の制度とは違い、例えば、経費を支払ったとしても、規定に則したタックス・インボイスの入手がなければ、支払ったVAT 7%の仕入税額控除はできないことになっています。   経理上も、売上と仕入・経費のタックス・インボイスをVAT申告目的に管理しなければならず、経理の手間を要します。   ご質問等ございましたら、「資料請求・お問い合わせ」より、お気軽にお問い合わせください。   タックス・インボイスの発行と受領については、次回、ご説明致しましょう。   ≪関連ブログ≫

タイの付加価値税(VAT)②-税務手続の概要(タイの税金)

タイ政府は、本年3月18日、1月22日より続いた非常事態宣言の解除を決定し、翌日の19日に適用を解除しました。近頃では、市内の交通は平常に戻っています。しかし、財務省財政政策室は今年のタイ経済成長見通しを3・1%から2・6%に下方修正し、「新政権誕生が第3四半期にずれ込むようだと経済成長はさらに落ち込む」とアナウンスしており、景気への影響が顕著になってきました。 013_IMG_3379 さて、今回は前回に引続き、タイの付加価値税(VAT)についてご説明しましょう。   前回、タイのVATの課税対象はタイ国内における物品の販売やサービスの提供及び輸入であること、税率は10%(時限立法により2014年9月30日まで7%に軽減)であること、納税義務者は物品やサービスの提供を継続的に行う事業者で、年間1.8百万バーツの収入がある者であることなどをご説明しました。   今回は、タイの付加価値税(VAT)に係る税務手続の概要について簡単にご説明します。   タイのVATに係る大まかな流れは以下のとおりです。  

国際税務ブログ47MJ11図表【タイの付加価値税②】

そしてこれらの集計値を基に、毎月末、月次のVAT申告書(Phor Phol 30:PP30)を作成します。

売上VATが仕入VATより大きいときは、VAT申告書をタイの税務当局である歳入局に提出・納税を行います。納税額は、売上VATから仕入VATを引いた額です。

売上VATが仕入VATより小さいときは、VAT申告書を歳入局に提出し、マイナス額は通常、翌月に繰越します。還付請求も可能ですが、税務調査を受ける必要がありますので、通常はマイナス額の繰越しが選択されます。

ご質問があれば、「お問い合わせ」よりお気軽にお問い合わせ下さい。

次回は、タイ付加価値税のインボイス方式についてご説明致します。

≪関連ブログ≫

タイの付加価値税(VAT)-還付請求すると税務調査がついてくる!(タイの税金)

本年2014年4月1日より、日本の消費税率が5%から8%に上がります。増税前にかけこみ購入をしている方も多いのではないでしょうか?なかには「家を買ってしまった!」という方もおられるかもしれません。   さて、今日はタイの付加価値税についてご説明しましょう。 IMG_0560(タイのビジネス書籍。付加価値税(VAT)会計の本もあります。) タイには日本の消費税にあたる、「付加価値税(Value Added Tax: 以下VATと呼ぶ)」があります。これは、タイ国内における物品の販売等やサービスの提供および輸入に対して課税されるものです。税率は、タイの税法である内国歳入法上10%ですが、時限立法により2014年9月30日まで7%に軽減されています。   VATを負担するのは最終消費者ですが、納税義務があるのは、タイ国内で物品やサービスの提供を継続的に行う事業者で、年間1.8百万バーツの収入がある者です。納税義務者は、取引ごとのタックス・インボイスを用いて、販売した物品の額及びそれに相当するVATを表示します。   タイに進出した場合、法人設立後、タイミングを考えてVATの納税者登録が必要です。そのタイミングとは、少なくとも高額の物品の購入が始まる前と考えます。というのも、購入に係るVATは仕入税額控除の対象となり、売上のVATと相殺できるからです。   ただし、一度VAT納税者登録をすると申告額がゼロであっても毎月のVAT確定申告が必要ですので、注意が必要です。   月次のVAT申告書は、毎月末締め、翌月15日までに、タイの税務当局である歳入局に提出します。   納税VATの金額は、売上VATから仕入VATを引いたものです。   売上VATよりも仕入VATの金額が大きかった場合には、マイナス額の翌月への繰越または還付申請が可能です。ただし、還付申請を行うと歳入法上、必ず税務調査の手続きを経て還付することになっています。調査においては、VAT申告と法人税申告、源泉徴収の実績の整合性、適用税率(7%の他、0%のものもある)、非課税・不課税の分類、タックスインボイスの記載事項と保存の状況、クレジットノート発行の根拠の適正性などがチェックされます。よって、この煩わしさを避けるため、実務上は、多くの場合、還付請求をせずに翌月へ繰越すということが行われます。   輸出事業者のように恒常的に仕入VATの方が多く、還付ポジションとなってしまう場合は、一定の手続・調査を経て毎月の還付請求ごとの調査を省略し、還付プロセスを早めることができます。   ご質問があれば、「お問い合わせ」よりお気軽にお問い合わせ下さい。   VATの申告方法については、別の機会にご説明することにしましょう。   ≪関連ブログ≫          

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